みなさん、こんにちは!
一般社団法人みんくるプロデュースのそんそんです。
2月15日に、本郷三丁目のFARO COFFEE & CATERINGにて、LGBTQsと医療に関するテーマで、みんくるカフェを開催しました。参加者は15人、スタッフを入れて19人での会となりました。
ゲストは、医療従事者のよっしーさん。LGBTQsの基礎知識と個人的な経験について、最初にお話をしていただきました。面白かったのは、「割り当てられた性」「心の性(性自認)」「性的指向」「表現する性」について、自分がスペクトラムのどこに位置するかを付けてみるワークです。
ちなみに、私も付けてみたところ、ある部分は端ではなく、中央寄りだったりと、自分でも大変面白い気づきがありました。トランスジェンダーに関しては「性別違和/性同一性障害とは異なり、診断名ではない」ということも述べられていました。誤解が多い部分だと思います。
また、よっしーさんが強調されていたのが、「自分のセクシュアリティを誰に伝えるか(カミングアウト)は、本人が決めることであり、他者が第三者には伝えないのがルール(アウティング)」ということです。「決してアウティングをしないようにしましょう」という言葉が印象的でした。
他にも、LGBTQsに関して、医療従事者への教育が不足していること、医療従事者だけの空間や大学の教室内などで、差別的発言などもしばしば聞かれることなどが、語られていました。教育的な場面で指導する立場の人には、こうした認識を改めてほしいと強く感じた部分です。
休憩時間をはさんで、後半は3グループに分かれて対話セッションを行いました。途中で、メンバーをシャッフルする、ワールドカフェ変法(模造紙を使わないパターン)です。
私のテーブルでは:
・医療従事者によるLGBTQsに対する差別的な発言が仲間内だとしばしば聞かれる(医療従事者の方)
・結婚していないと入院患者の付き添いが行えないという意味では、LGBTQsの方もそうだし、婚姻関係になりパートナー一般に対してハードルが高い
・医学教育の中で、そうした教育や啓発がほとんど行われていない
・性のマイノリティ以外にも、障害者や社会的問題を抱えた方など、さまざまなマイノリティの人がいて、社会の中で一緒に考えていく問題ではないか
・性自認や性的指向はグラデーションがあるものであり、誰しもそれが変化する可能性があるのではないか。それが固定的ということを前提にしている社会制度のほうがおかしい(戸籍の変更は、基本的に性適合手術を受けていないとできない、など)。
といった意見や考えが述べられていました。
参加者のアンケートでは:
・「LGBTのカミングアウトをした時の反応として、『親しい人ほど本当の気持ちを言って話をして理解してほしい』と聴いてその通りだなと思いました」
・「多様性への想像力を刺激するのに、言葉で伝える限界を感じていたので、スペクトラムを使う手法はとても良いと感じた」
・「職場で、今後当事者の方に出会ったときに、自分ができるケアがありそう」
・「自分が理解するだけでなく、周りへの啓蒙もしていきたいと思った」
などの感想が述べられていました。
今回、貴重な話題を提供してくれたよっしーさんに、心より感謝したいと思います。
今後も、医療におけるLGBTQsの方々の困りごとなどについて、こうした学び合いの場が増えていくことを願っています。