谷根千まち歩き2日目は、雑誌「谷根千」を編集していた谷根千工房ゆかりの方々、山﨑範子さんと権上かおるさんに案内役をお願いして、主に谷中のまち歩きをしました。
谷中は、戦時中の空襲でも焼け残った地域が多いことから、江戸から続く古い街並みを残しており、また数多くのお寺があり「寺町」と呼ばれています。
まずは、三崎坂沿いを折れて「へびみち」(旧藍染川)を行き、その後谷中墓地へ向けて進みました。細い路地や階段が多くあり、途中で井戸にも遭遇しました。また大きな木が道の途中に生えていたり、くねくね道が曲がっていたり、歩いているだけで楽しい小道が続きます。
谷中のシンボルツリー「ヒマラヤ杉」は、高さ15メートル、みかどパン店の敷地にあり、元々は戦前、現店主の祖父が鉢植えの状態から育てたものだそうです。この大木も景観保存運動の象徴的存在になっています。
瑞林寺の門前の広い道を通り、民家の間の細い路地を抜け、谷中墓地に出ました。墓地内に桜並木の通りがありますが、昔はここでお花見もやっていたそうです。山﨑さんは、墓地というのは怖いところではなく懐かしむような身近なところだったと仰っていました。
彰義隊の戦いのときの銃痕が残る経王寺を見て、その後谷中銀座へ。さらに、よみせ通り商店街を通って「谷中の家」に伺いました。建築ジャーナリストの西川直子さんによる「谷中の家」は、古民家の建築材を残しながらリフォームした家で、今は1階部分をイベントスペースとして開放しています。
西川さんの思いは「古いものをできるだけ壊さずに残す」ということで、そのモデルハウスだとおっしゃっていました。景観保存という視点からはできるだけ古い街並を残したいのに、行政側は建て替えに補助金を出しており、住民と行政でギャップがあることを語っておられました。最後に谷中防災コミュニティセンターと初音の杜(防災広場)、そして1945年3月4日の空襲犠牲者を慰霊した坂下平和地蔵尊を見学し、2日間のまち歩きは終了しました(『市民研通信』第32号2015年9月所収)。
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