夏だ! Let’s 谷根千まち歩き2日目も充実した散策を終え、起点となった市民研事務所に戻ってきました。
学生さんたちとの振り返りでは「お地蔵様ひとつ、民家ひとつでも歴史があることが分かった」「市民の努力のもとに『地域力』が構成されていることが分かった」「雑誌・谷根千の活動が地域のつながりを深めたことが分かった」「防災や縁日、景観保存を通して地域づくり・まちづくりが行われていることを実感した」など、谷根千の地域づくりと人々の暮らしに関する気づきが述べられていました。
また「実際に自分で歩いて見て聞くことの大事さが分かった」「地域を見るときに健康に縛られない視点を得ることができた」「健康の概念が大きく広がった」などフィールドワーク、つまり自ら歩いて観察することにより得られる視点に関する気づきも得られていました。さらに、ある方からは「お寺が多くあるのにあまり市民活動とつながっていないのでは?」「防災の視点と景観保存の視点で建て替え問題などジレンマがあり難しい問題」など問題提起をする視点も見られました。
私が感じたことは、谷根千という地域のあり方がまず特殊であること、つまり、行政区をまたぐ形で生活圏としてこのエリアが多様性を保ちながらもひとつのアイデンティティを獲得している独特な地域であるということ。そして、この地域の人々のソーシャルキャピタル(人々の信頼関係と結びつき)のあり方が、縁日、お寺、景観保存、防災などユニークなものばかりであり、人々がエネルギッシュであるということでした。
ただ歴史も古いためにコミュニティに閉鎖的な部分もあることを感じましたが、これは全国で共通する問題だと思います。今後、谷根千のような地域の、様々な社会的要因やソーシャルキャピタルが、人々の健康にどのように影響しているか、ということに引き続き注目していきたいと思います。
改めまして、今回お世話になりました眞鍋さん、山﨑さん、権上さん、市民研の上田さん、また夏の暑い最中のまち歩き企画に参加してくださった皆様に御礼申し上げたいと思います。
みんくるプロデュースは、今後も谷根千地域をフィールドとして、まち歩きや、そこに暮らす人々へのインタビュー、ワークショップなどを開催する予定です。そうした活動を通じて、コミュニティの健康を向上する活動につなげていきたいと考えています(『市民研通信』第32号2015年9月所収)。
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谷根千まち歩き報告03
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