〜青い丸の秘密~糖尿病の予防と治療に世界が意識を向ける日〜
新たな年を迎え、皆様いかがお過ごしでしょうか。私が住んでいる長野県では寒さが厳しい日が続いていますが、雪化粧した山々や一段と澄んだ夜空に輝く星空に癒されています。
さて、今回は初めての記事となります。私は看護師かつ糖尿病療養指導士でもあるので、第一弾目は糖尿病に関してお伝えしたいと思います。毎年、世界各国で糖尿病関連の大きなイベントが開催される日があります。皆さんは、世界糖尿病デーをご存知でしょうか。そして、この青い丸は何を表していると思いますか。
世界の糖尿病人口は爆発的に増え続けており、2015年のデータでは糖尿病有病者数は4億1500万人に上り、昨年より2830万人増加しました。11人に1人が糖尿病有病者と推定され、有効な対策を施さないと2040年までに6億4200万に増加すると予測されています。糖尿病有病者数は世界ランキングでは、1位が中国、2位がインド、3位が米国となり、日本は9位であり昨年よりランクが1段階上がっています。
世界糖尿病デーのキャンペーンは、国際糖尿病連合(IDF)とIDFに加盟する組織が中心となり、毎年11月14日に開催されます。糖尿病の脅威が世界的に拡大していることを受け、世界規模で糖尿病に対する注意を喚起しようと、IDFと世界保健機関(WHO)によって開始されました。なぜ11月14日なのかというと、インスリンを発明したバンディング博士の誕生日だからです。糖尿病の予防と治療に対する啓発のため、この日、世界各地で80を超える国の1,000か所以上で、有名な建物がシンボルカラーであるブルーにライトアップされたり、講演会などさまざまなイベントが開催されます。
2015年の世界糖尿病デーのテーマは「健康的な食事(healthy eating)」。食事療法は全てのタイプの糖尿病治療の基本です。糖尿病の発症リスクの高い人が食事を改善することで2型糖尿病の70%の発症を防ぐことが可能と言われています。また、合併症は健康的な生活スタイルと適切な治療を送ることでほとんどの場合で予防が可能と言われています。そのことを世界規模で呼びかけるため「生活改善を今日から始めよう(Act to change your life today)、「明日の世界を変えるために行動しよう(Act to change the world tomorrow)」というスローガンが掲げられています。日本では、全国糖尿病週間を11月9日~15日までとし、「ライフステージにあわせた糖尿病治療」をテーマに日本各地で啓発運動が推進されました。
●ブルーサークル●
世界糖尿病デーのシンボル「ブルーサークル」と呼ばれ、IDFは決議に先駆け、”Unite for Diabetes”(糖尿病との闘いのため団結せよ)というキャッチフレーズで、国連や空を表す「ブルー」と団結を表す「輪」を表しています。
下記サイトでブルーライトアップやイベントの検索もできます。あなたの地域ではどうでしょう。関心を持っていただけたら幸いです。
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