千駄木の光源寺を後にして、千駄木ふれあいの杜(通称:屋敷森)に行きました。ここは住民によって管理されており、定期的な清掃などは周囲の住民によって行われています。
その後、観潮楼(森鴎外旧宅)の前に到着。その名の通り、昔は海が見えたくらいに高い坂の上にあります。当時、森鴎外は馬に乗ってここから仕事場に通っていたとか。
坂を下っていくと、ネパール料理店「ミルミレ」があります。チェトンさん・インジュナさんご夫妻にお話を伺いました。20年以上前に来日されたご夫婦は、今では日本語も流暢に話されますが、来日してしばらくは地域に馴染めず苦労したそうです。「日本語ができないと仲間はずれだった」とのインジュナさんの言葉が重く響きました。
次に訪問したのは根津の「伊藤風呂店」です。江戸時代より続く風呂桶、箱風呂職人の宮原さん親子の話を伺いました。手作りの桶は一切接着剤や釘を使わず、木が持つ自然な曲線を利用して組み合わせ、たがをはめるだけで作られています。しかし時代とともに風呂桶屋は激減し、銭湯屋やガス屋になっていったそうです。そんな時代の流れにも負けず、伝統の技を守り抜いた宮原さんの話に職人としての誇りや、日本人と木を使った暮らしの深い関係などを考えさせられました。
最後に、根津の人々の憩いの場である根津神社を訪れて、1日目は終了しました(『市民研通信』第32号2015年9月所収)。
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